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質の評価の議論、「実践者としての矜持を持つことが大前提に」
6月6日〜9日 第18回日本ケアマネジメント学会 研究大会 in 仙台 など
(2019/06/28)
日本ケアマネジメント学会は6月6日〜9日、仙台市で第18回研究大会を開催した。テーマは「ケアマネジメントの課題とソリューション」。ケアマネジメントの質向上や人材育成など、山積みする課題解決に向けて、多様な視点から議論が行われた。
7日に行われたシンポジウムは、「ケアマネジメントの質の評価」がテーマ。厚生労働省の元介護支援専門官で国際医療福祉大学大学院教授の石山麗子氏は、質の評価方法や評価指標などについて現状の課題を整理した。
石山氏はまず、ケアマネジャーが介護保険制度に位置づけられていることから、評価の対象は「事業所=居宅介護支援」「人=ケアマネジャー」「手法=ケアマネジメント」の3つに分けられると指摘。その上で、医療の質の評価の枠組みとして活用されているドナベディアン・モデルを使用し、居宅介護支援を「構造」「過程」「結果」の3つの側面から整理した。
これによると、「構造」はケアマネジャー1名で利用者35名といった業務環境、「過程」はケアマネジメントプロセスとなり、この二つは確立されているものの、最後の「結果」が未開発だという。「つまりどのような環境で、どのようなケアマネジメントを行えば、どのようなことが起きるのというアウトカム指標が定まっていない状況だ」と述べた。
では、どうすればいいのか。このアウトカム指標を考える上でキーワードとなるのが自立支援だという。「例えば、満足度・笑顔が増えた・転倒しない生活・低栄養改善・再び歩けるように、などが考えられる」と石山氏。
このとき重要なのは、誰が評価しても同じ結果となる客観的な指標と、生きる意欲や計測可能とは限らないケア的な指標との両面からの考察が求められることだという。
「報酬上の指標としての質の定義だけでは、ゆがみが出る可能性がある。とはいえ、人の支援を行う手法としての質の評価も容易ではなく、限られた時間の中で妥協点を見出すなど、個々人の倫理が求められる場面も多い」とし、質の議論をする上での大前提として、「専門職として矜持が求められるのではないか」と投げかけた。

今回の大会は、2年ごとに開催される日本老年学会との合同大会となっており、7学会が相互に乗り入れての議論のほか、多くのシンポジウムも行われた。
日本老年精神医学会では、認知症疾患医療センターに関するシンポジウムを開催。センターの数は充足しつつも、地域偏在があることが指摘された。
認知症疾患医療センターは、認知症の鑑別診断や診断後のフォローを行う医療機関。今年5月現在で全国に449カ所ある。「基幹型」「地域型」「連携型」の3類型があり、最も多いのは、地域の精神科病院等が設置する地域型で、367カ所。新オレンジプランでは、2020年度末までに二次医療圏ごとに1カ所以上、全国で500カ所の設置を目標としている。
数は充足しつつあるが、地域偏在があると指摘したのが、同会理事長で大阪大学大学院医学系研究科精神医学教室の池田学氏。池田氏によれば、2018年11月現在、もっとも数が多いのが東京都で52カ所、次いで兵庫県19カ所、北海道18カ所、福岡県17カ所。一方で人口10万人あたりの数で見ると、もっとも充足しているのは秋田県や鳥取県などで約0.9カ所、逆に神奈川県や埼玉県は0.1カ所程度にとどまっているという。また北海道では5時間かけて受診する地域もあるなど、医療圏ごとにも偏りがあることを指摘した。
池田氏は、こうした地域偏在は専門医の偏在とも相関関係があると分析。学会では、新しい認定医制度を準備しているとし、「レポートやeラーニング等で一定の質を担保しながら、専門医よりもハードルの低い認定医を増やしていく。専門職の人材育成という形で、学会としてもセンターを後押ししていきたい」と述べた。
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